カプセル内視鏡検査CAPSULE ENDOSCOPY
カプセル内視鏡検査とは CAPSULE ENDOSCOPY
カプセル内視鏡検査は、長さ約3cm、直径約1cmの小さなカプセル型の内視鏡を飲み込んで小腸や大腸の内部を撮影する検査です。
カプセルを飲み込むだけなので身体の負担が少ないことが特徴です。当院では大腸用と小腸用の両方のカプセル内視鏡を取り扱っています。
大腸カプセル内視鏡は、腹部に手術歴があり、癒着が想定されるために大腸内視鏡検査の実施が困難と判断された方や、過去の検査で大腸内視鏡を最後まで挿入できなかった方への代替案として用います。
小腸カプセル内視鏡は、口・肛門の両方から遠く内視鏡のチューブが行き届かない十二指腸の奥や小腸の検査にも有効です。これらの領域への検査は、胃や大腸の内視鏡検査では特定できない出血が続いていて十二指腸や小腸の病気が疑われるなど、通常の内視鏡検査では原因不明の貧血がある場合などに用います。
当院では従来のチューブ型の内視鏡検査だけでなくカプセル内視鏡も取りそろえることで、どのような患者さんにも十分なクオリティで検査を行えるよう備えています。
※消化管の閉塞や痩孔がある(疑われる)方や、心臓ペースメーカなどの電気医療機器が埋め込まれている方、嚥下障害がある方はご利用できません。
当院ではガイドラインに基づいた治療でのみカプセル内視鏡を用いています。
特殊な事情がない限りはチューブ型の内視鏡で検査を行います。
小腸カプセル
小腸のカプセル内視鏡
小腸は上部消化管内視鏡や大腸内視鏡が届かず、さらに他の消化管に比べて狭く曲がりくねっており、長さも6~7mと長いため、通常の検査では診断が困難な臓器でした。カプセル内視鏡を用いれば、カプセル内視鏡を用いれば負担が少ない内視鏡検査が可能です。
原因不明の消化管出血や貧血があり、上部消化管内視鏡や大腸内視鏡を使っても異常が見られなかった場合などに保険適応で検査が可能です。
小腸カプセル内視鏡検査が必要な方
- 原因不明の貧血が続いている方
- 胃・大腸内視鏡検査で特定できない出血が続いている方
- 炎症性腸疾患の疑いがある方
検査の流れ
カプセル内視鏡検査はお電話でのご予約と、事前の受診が必要となります。
-
STEP1検査前日
消化のいいものを食べてください。食物繊維の多い食品は避けてください。
夕食後の飲食はお控えください。たばこは吸わないでください。 -
STEP2検査当日
- 朝ごはんを食べずに、午前9時までにご来院ください。
- 処置室でお腹にセンサーを装着し、撮影データを記録するレコーダーを肩にかけ、カプセル内視鏡を飲み込んでいただきます。
-
院内で自由に過ごしていただき、カプセルが腸内に到達したことを確認できたらご帰宅いただきます。
※カプセルが腸内をスムーズに進むように歩いて過ごすよう指示する場合もあります。 - この間、カプセルは消化管を進みながら腸内の画像を撮影し、レコーダーに画像が転送されます。検査開始2時間後からは飲水ができ、4時間後からは軽い食事ができます。
- 夕診時にご来院いただきます、体に装着したレコーダーを外して検査終了となります。
- カプセル内視鏡は排便時に自然に排出されます。可能なら回収します。
ごくまれに何らかの理由でカプセルが腸内に詰まり、排出されないことがあります。その場合は、取り出すために内視鏡検査や手術などが必要になることもあります。
-
STEP3約2週間後
ご来院いただき、検査結果を説明します。精密検査が必要な場合は、小腸内視鏡検査を実施できる医療機関をご紹介いたします。
費用目安
健康保険1割負担 | 健康保険3割負担 | |
---|---|---|
小腸カプセル内視鏡 | 10,000円 | 30,000円 |
大腸カプセル
大腸のカプセル内視鏡
以前に大腸内視鏡検査を行ったが、痛みや腹腔内の癒着などの理由で内視鏡が回盲部まで到達できなかった方や、腹部の手術を行っていて癒着が考えられる方など、通常の大腸内視鏡が利用できない方にカプセル内視鏡が有効です。
肛門からカメラを挿入する必要が無いため、痛みもなく、恥ずかしさもありません。
大腸カプセル内視鏡検査が必要な方
- 以前大腸内視鏡検査を受けたが、痛みが強く最後まで検査することができなかった方
- 何度もおなかの手術をしており、腸が癒着している、もしくはその可能性のある方
- 肛門に病気があり、内視鏡を挿入できない方
検査の流れ
カプセル内視鏡検査はお電話でのご予約と、事前の受診が必要となります。
-
STEP1検査前日
消化のいいものを食べてください。食物繊維の多い食品は避けてください。
夕食後の飲食はお控えください。たばこは吸わないでください。 -
STEP2検査当日
- 朝ごはんを食べずに、午前9時までにご来院ください。
- 処置室で下剤を服用していただきます。便が排出されたら、お腹にセンサーを装着し、撮影データを記録するレコーダーを肩にかけ、カプセル内視鏡を飲み込んでいただきます。
-
院内で自由に過ごしていただき、カプセルが腸内に到達したことを確認できたらご帰宅いただきます。
※カプセルが腸内をスムーズに進むように歩いて過ごすよう指示する場合もあります。 - 自宅で下剤を追加服用してください。この間、カプセルは消化管を進みながら腸内の画像を撮影し、レコーダーに画像が転送されます。
- 通常5~6時間後くらいに肛門からカプセルが排出されます。排出されたカプセルは専用のキットで回収をお願いします。
- 夕診時にご来院いただきます。カプセルをご提出いただいた後、体に装着したレコーダーを外して検査終了となります。
ごくまれに何らかの理由でカプセルが腸内に詰まり、排出されないことがあります。その場合は、取り出すために内視鏡検査や手術などが必要になることもあります。
*ポリープが見つかっても、切除や生検はできません。 -
STEP3約2週間後
ご来院いただき、検査結果を説明します。検査でポリープやがんが疑われる病変が見つかった場合は、治療をご提案します。
費用目安
健康保険1割負担 | 健康保険3割負担 | |
---|---|---|
大腸カプセル内視鏡 | 11,500円 | 35,000円 |